Apple、iOS 27パブリックベータを公開 - 会話型の新Siri AIを開発者以外も試せるように

AppleがiOS 27などのパブリックベータを公開し、WWDCで発表した会話型アシスタント「Siri AI」が一般ユーザーにも開放された。対応機種はiPhone 15 Pro以降。できること・参加方法・注意点を解説

Apple、iOS 27パブリックベータを公開 - 会話型の新Siri AIを開発者以外も試せるように

Appleは現地時間2026年7月13日、iOS 27、iPadOS 27、macOS 27 Golden Gate、watchOS 27などのパブリックベータを公開しました23。目玉は、6月のWWDCで発表された新しい会話型アシスタント「Siri AI」です。これまで開発者向けベータでしか試せなかった新Siriを、beta.apple.comで登録すれば誰でも(対応機種であれば)体験できるようになりました2

音声コマンドの実行にとどまっていた従来のSiriから、ChatGPTやGeminiのような会話型AIへの転換であり、iPhoneユーザーにとってはAIアシスタントが「アプリで使うもの」から「OSに組み込まれたもの」に変わる節目といえます。

Siri AIで何ができるか - 会話・個人情報検索・画面認識

Siri AIはApple Intelligenceを基盤に再構築されたアシスタントです。自然な会話を続けながら、メール・メッセージ・写真などのパーソナルな情報を横断的に検索でき、画面に表示されている内容を理解して質問に答え、アプリをまたいだ操作(メールの下書き作成や写真の編集など)も実行します1。ソフトウェアエンジニアリング担当SVPのCraig Federighi氏は「幅広い世界知識へのアクセスに加え、画面認識とパーソナルコンテキスト理解により、Siri AIはユーザーがこれまで以上に自然にアプリをまたいで行動するのを助ける」と説明しています1

具体的には、Mail、メッセージ、メモ、リマインダー、カレンダーの情報にアクセスでき、カメラアプリには画像を理解するVisual Intelligenceモードが加わります2。実際のテストでは、写真の検索、テキストの要約、メッセージからのカレンダー予定追加、栄養情報の取得といったタスクをこなしたと報告されています4

もう一つの変化が、Siri初の専用スタンドアロンアプリです。デバイスをまたいで会話履歴にアクセスでき1、チャットボットに慣れたユーザーには馴染みやすい形になりました。

対応機種と参加方法 - Siri AIはiPhone 15 Pro以降

iOS 27自体はiPhone 11以降とiPhone SE(第2世代以降)にインストールできますが、Siri AIを含むApple Intelligence機能はiPhone 15 Pro以降が必要です2

ベータへの参加は、beta.apple.comでApple Accountを使って登録したうえで、設定アプリの「一般 > ソフトウェアアップデート > ベータアップデート」からiOS 27 Public Betaを選択します2。今年の開発者向けベータは比較的安定していると報告されていますが、ベータ版である以上不具合は残っており、メインのデバイスで完璧な動作が必要な人は正式版を待つべきだと指摘されています4。正式リリースは2026年秋の見込みです24

Siri AI以外の改善も実利があります。Appleの公称値では、アプリの起動が最大30%、撮影した写真のPhotosアプリへの表示が最大70%、近距離のAirDrop転送が最大80%高速化されます23

出遅れたSiriの巻き返し

Appleの音声アシスタントは2011年のSiri登場以来この分野の先駆者でしたが、生成AI時代に入ってからはChatGPTやGeminiに対して見劣りが指摘されてきました。OpenAIが「聞きながら話す」full-duplex音声モデルGPT-Liveを投入するなど、音声AIの競争は激しさを増しています。

AppleはOpenAIとの関係でも緊張を抱えています。今月には営業秘密の窃取を主張してOpenAIを提訴しており、自前のAIスタックを強化する戦略的な意味は増しています。Siri AIの一般開放は、その巻き返しの最初の大規模なテストといえます。

なお、EUではデジタル市場法(DMA)への対応のため、iOS・iPadOS・watchOSのSiri AIは当初提供されません(Mac・Vision Proでは利用可能)1。プラットフォーム規制がAI機能の提供地域を左右する構図は、今後も繰り返し登場しそうです。

「待つ」か「試す」かの判断材料

対応するiPhone(15 Pro以降)を持っていて新しいSiriをいち早く試したい人にとって、今回のパブリックベータは最初の機会です。一方で、ベータ版には不具合がつきものであり、業務で使うデバイスへの導入は慎重に判断すべきです。日常のデバイスに入れるのは2026年秋の正式版まで待ち、まずはサブ機で試すのが現実的といえます。

ビジネスの視点では、OSレベルでAIが個人情報(メール・メッセージ・写真)を横断検索する体験が数億台規模のiPhoneに広がることの意味が大きいと考えられます。チャットアプリを開いてAIに聞く行動様式が、デバイスに直接話しかける形に置き換わっていけば、検索・アプリ・広告の力学にも影響が及ぶ可能性があります。オンデバイスAIの性能を支えるハードウェアの動向はAppleシリコンのメモリ帯域幅比較でも解説しています。

Sources

  1. Apple introduces Siri AI, a profoundly more capable and personal assistant - Apple公式発表(WWDC 2026)
  2. iOS 27 public beta is here with Siri AI, iPhone speed upgrades, and more - 9to5Mac
  3. Public betas for iOS 27, macOS 27 and more Apple platforms are now available - Engadget
  4. Apple opens its new Siri AI to everyone with the iOS 27 public beta - TechCrunch

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