SpaceXSI、Grok・Cursor・X Premiumを1つにした「The X Subscription」 - Cursorの新規契約は他社モデルが定額枠の外に
SpaceXSIが2026年10月12日、Grok・Grok Bot・Cursor・X Premiumを統合したThe X Subscriptionを発表した。Free・Plus($8)・Premium($30)・Super($100)・Ultra($200)の5プランで、新プランではCursorの他社モデルはPremium以上でAPI定価の別課金になる。旧プランは新規受付を終えた。
SpaceXSI は2026年10月12日、Grok、Grok Bot、Cursor、X Premium をひとつの契約にまとめた The X Subscription を発表した1。新規顧客には発表当日から提供し、数日かけて全世界に広げるとしている。あわせて、これまでの SuperGrok・Cursor・X Premium の各プランは新規の申し込みを受け付けなくなった。
Cursor を仕事で使っている立場から見ると、変わるのはバンドルの見た目より課金の中身だ。新しいプランの月額に含まれる利用枠は Grok モデル向けで、他社モデル(サードパーティモデル)を Cursor で使う分は、Premium 以上のプランで API の定価による従量課金になる。
なお、発表ページのタイトルは発信元を「SpaceXSI」と表記し、ページ下部の権利表記は「SpaceXAI LLC」となっている1。当サイトの既報では、xAI を取り込んだ後の同社の AI 部門をSpaceXAI と表記してきた。本稿では発表ページのタイトルに合わせて SpaceXSI と書く。
5つのプランと、GrokとCursorで共有する利用枠
| プラン | 月額 | 含まれる利用量 |
|---|---|---|
| Free | $0 | Limited |
| Plus | $8 | Base |
| Premium | $30 | Plus の4倍 |
| Super | $100 | Plus の15倍 |
| Ultra | $200 | Plus の50倍 |
Premium について SpaceXSI は、SuperGrok・Cursor Pro・X Premium+ の特典をまとめたもので、これまで別々に契約すると合計で月90ドルだったと説明している1。Free には Grok の日々の利用と、Cursor のコーディングエージェント向けのスターター枠が付く。
利用枠は Grok と Cursor で共有する。Grok 側では Chat、Imagine、Voice、Grok Bot がこの枠から引かれ、枠は週ごとに回復する。使い切った場合は追加購入(トップアップ)で続けるか、回復を待つ。片方の製品だけで枠を全部使ってもよく、Grok で使わなかった分を Cursor に回せる仕組みだ。SpaceXSI は、どのプランも自社モデルでのコーディング利用量が同等の Cursor プランの2倍以上あると主張している。
Cursorの他社モデルは定額の外に出る
実務への影響が大きいのはここだ。新プランでは、Cursor で他社モデルを使えるのは Premium 以上に限られ、その利用は月額とは別に API の定価で課金される1。Cursor の料金ページも、Plus は Grok モデルのみで、Premium 以上も他社モデルの利用枠は含まないと書いている2。比較表の「Third-party models at API list price」の行は Free と Plus が「—」で、Premium・Super・Ultra・Teams・Enterprise に印が付く。支出の上限(spending cap)は設定できる。
つまり、新しく Cursor を契約して他社モデルを主に使う場合、見積もりは月額だけでは済まない。月額で買えるのは Grok モデルの枠で、他社モデルの分は使った量に応じて上乗せになる。どのモデルをどれだけ使うかで総額が変わるため、契約前にチームのモデル別の利用量を把握しておくと判断しやすい。
既存の Cursor プランに入っている場合は、プランに含まれている他社モデルの利用分は、The X Subscription に切り替えるまで続く1。切り替えると他社モデルの利用は従量課金側に移るため、他社モデル中心の使い方なら、切り替え特典だけを見て移る前に従量分の見込みを試算したほうがよい。
他社モデルの選択肢そのものにも動きがある。OpenAI は8月にCursor へのモデル提供契約を終了すると SpaceX に通知しており、同社の発表ページは10月14日時点でも提供停止日を2026年11月12日の予定としている3。
チームは個人と同じ席単価
チーム向けは、Premium・Super・Ultra を個人プランと同じ席単価(月30ドル・100ドル・200ドル)で契約する形になる1。1席あたりの利用量も個人と同じで、SSO、ロールベースのアクセス制御、請求の一元化、利用状況の分析、SOC 2 準拠が付く。SpaceXSI は、従来の Cursor Teams より席単価が低く、コーディングの利用量は3倍になると説明している。
Cursor の料金ページの比較表では、社内のルール・スキル・プラグイン向けのチームマーケットプレイスと SAML/OIDC SSO に、Teams 列と Enterprise 列で印が付いている2。一方、SCIM による席管理、リポジトリ・モデル・MCP のアクセス制御、監査ログは Enterprise 列にだけ印がある。Enterprise では Grok と Cursor を1つのダッシュボードで管理し、両製品で1つの利用枠を共有するとしている1。
既存の加入者は据え置き、移行の時期は未定
既存の SuperGrok・Cursor・X Premium の加入者は、今のプラン・価格・機能を続けるか、The X Subscription に移るかを選べる1。切り替えのオプションは順次展開され、使えるようになるとアカウントの請求設定に表示される。切り替えると旧プランは未使用期間分が日割りで返金され、期間限定の特典も用意されているという。
ただし、旧プランが永続するわけではない。SpaceXSI は、残った顧客もいずれ新プランに移すとしつつ、その時期はまだ決まっておらず、変更前に事前に通知するとしている。年額プランは契約期間の終わりまでそのまま使え、将来の変更は更新時にだけ適用される。
複数の製品に別々に入っている場合は、請求設定から X・Grok・Cursor のアカウントを連携すると、現在の契約をもとに推奨プランが示される。なお、既存の Cursor Teams に席を追加するときの扱い(旧プランのまま増やせるか)は、発表ページにも Cursor の料金ページにも書かれていない。
買収完了から2か月での一本化
Cursor と SpaceX の関係は2026年4月のモデルトレーニング提携に始まり、8月14日に買収が完了した。9月に公開された Grok 4.7 は Cursor でも当日から使えるようになった。買収完了前の7月には、Cursor がインド限定で自社モデル中心の低価格プラン「Cursor Start」を出している。
今回の料金体系は、自社モデルを中心に据える構成を、新規契約の全体に広げたものと読める。SpaceXSI の説明どおりなら、Grok モデルで足りる作業が多いチームは、同じ月額で使える量が増える可能性がある。他社モデルを中心に使ってきたチームは、11月12日の OpenAI モデル停止予定と合わせ、従量分の上限設定と、他のツールとの総額の比較が必要になる。
Sources
- Introducing The X Subscription - SpaceXSI公式発表(2026年10月12日)
- Pricing - Cursor公式料金ページ(2026年10月14日確認)
- Our decision on Cursor following its acquisition by SpaceX - OpenAI公式発表(2026年8月28日、2026年10月14日確認)
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