Gemini 4 Argonが一般提供に - API導入価格は11月30日まで、12月1日から入力$4・出力$20

画像: Google公式ブログより

Gemini 4 Argonが一般提供に - API導入価格は11月30日まで、12月1日から入力$4・出力$20

Googleが2026年10月13日にGemini 4 Argonを一般提供した。APIは有料ティアのみで、導入価格の入力$2・出力$10は11月30日まで、12月1日から入力$4・出力$20になる。GeminiアプリはAI ProとAI Ultra、AntigravityはAI Ultraの加入者が対象。GitHub CopilotではPro+・Max・Business・Enterpriseで使える。

Googleは2026年10月13日、Gemini 4 Argon(モデルID gemini-4-argon)を一般提供した1。9月30日の発表時点では、Fairwind Programを通じて信頼できるサイバー防御側の一部に展開されているだけで6、この時点の記事では、開発者・企業・消費者に届く時期と、導入価格の終わる日付がどちらも示されていないと書いた。発表から13日で、その2つが決まった。

APIの導入価格は入力100万トークンあたり2ドル・出力10ドルで、これが2026年11月30日まで続く。期間が終わると入力4ドル・出力20ドルが適用される1。Gemini APIの価格表も、12月1日からの単価を同じ数字で載せている2。

使える場所とプラン

Googleの発表によれば、提供先は次のように分かれている1。

  • API: 開発者と企業向けに、AI StudioとGemini platform経由で提供。開発者は有料ティアのGemini APIで使う
  • Google Antigravity: Google AI Ultraの加入者
  • Geminiアプリと検索のAI Mode: Google AI UltraとGoogle AI Proの加入者
  • Fairwind Program: 数百のパートナーを追加する拡大を始めた。サイバーのガードレールを外した版は、申請した防御側に順次提供する

9月30日の発表は、広く出す順序として有料APIの顧客とGoogle AI Ultraの加入者から始めるとしていた6。今回、GeminiアプリとAI ModeではAI Proの加入者も対象に入っている。Geminiアプリでは10月からモデルの提供範囲をプラン別に区切る変更が告知されているが、Argonについて発表が対象に挙げているのはAI UltraとAI Proの2つだけで、AI Plusやプランなしの利用者には触れていない。

ただし、同じ「AI Pro」でも場所によって扱いが違う。Gemini APIの価格表とモデル移行ガイドには、ArgonはFreeティアでもGoogle AI Proプランでも使えないという注記がある23。AI Studioでの「Google AIプラン」の説明ページによれば、このプランの開発者向け特典が効くのはAI StudioのWeb画面の中だけで、その表ではAI ProはArgon不可、AI Ultraは可とされている4。各ページの記述を合わせると、AI StudioでGoogle AIプランの特典としてArgonを使えるのはUltraで、AI Proの特典には含まれない、と読める。APIキーで直接呼ぶ場合はサブスクリプションと別の課金になることも、同じ説明ページに書かれている。

12月1日に単価が倍になる

価格表には処理区分ごとの単価が、11月30日までと12月1日からの2段で載っている(100万トークンあたり、米ドル)2。

区分入力出力(思考トークン含む)キャッシュ
Standard(〜11/30)$2.00$10.00$0.10
Standard(12/1〜)$4.00$20.00$0.20
Batch・Flex(〜11/30)$1.00$5.00$0.05
Batch・Flex(12/1〜)$2.00$10.00$0.10
Priority(〜11/30)$3.60$18.00$0.18
Priority(12/1〜)$7.20$36.00$0.36

BatchとFlexはStandardの半額、PriorityはStandardの1.8倍という関係で、12月1日にはすべての区分が倍になる。Freeティアの列はすべて「Not available」で、APIで試すだけでも有料ティアの課金が要る。前回の記事で、単価が処理区分やコンテキスト長で変わるのかは発表に書かれていないとした点については、処理区分による違いはこの表のとおりで、コンテキスト長で単価を分ける行は表にない。

同じ価格表で、Gemini 3.8 Flashの導入価格は2026年12月31日までとされている2。Argonの導入期間はそれより1か月早く終わる。なお、Googleの発表の脚注は、この価格が一般向けのArgonモデルに適用されるものだと断っている1。Fairwindで渡すガードレールなしの版の価格については書かれていない。

組み込む前に確かめておく仕様

コンテキストウィンドウは、入力・思考・出力の合計で1,048,576トークンを共有する3。前回の記事では、9月30日の発表に沿って出力トークンの上限が64Kから1Mに広がると書いたが、モデル移行ガイドを読むと、1Mまで出すには条件がある。

最大出力の既定値は65,536トークンである。64Kを超える出力は「long decode」と呼ばれ、background executionを有効にして max_output_tokens を65,536より大きく設定したときに使える。モデルは最大64Kずつ生成し、続きは前の区切りから再開する。この継続をサーバー側で回すのがbackground executionで、max_output_tokens を指定せずに有効にすると64Kで止まる3。Googleの発表はこの仕組みを「continuation protocol」と呼んでいる1。クライアント側で継続を制御する方法はGenerateContent APIで使え、Interactions APIへの対応は近日予定とされている。

既存の実装から切り替える場合に影響しそうな点は、移行ガイドのチェックリストにまとまっている3。

  • explicit cachingに非対応。cachedContents を作る呼び出しや cached_content を参照するリクエストは外す必要がある。implicit cachingは4,096トークン以上のプロンプトで既定で有効で、ヒットした入力が95%引きになる
  • temperature・top_p・top_kは無視される。指定しても効かないので、外すよう案内されている
  • max_output_tokens は32,768以上を推奨。Argonは以前のモデルより上限の多くを思考に使うためだという。思考の深さはlow / medium / highの3段階で選べ、既定はmedium
  • background executionを使わない場合、HTTPクライアントのタイムアウトは15分以上。難しいプロンプトでは数分かかることがあるため

価格表では思考トークンも出力単価で課金される2。思考に回る分が増えるモデルなので、出力側の見積もりは、手元のワークロードで思考レベルごとに実測してから組むほうが安全と考えられる。

GitHub CopilotではPro+・Max・Business・Enterprise

GitHubも同じ10月13日、Copilotで一般提供を始めた5。対象はCopilot Pro+、Max、Business、Enterpriseの利用者で、Visual Studio Code、Visual Studio、Copilot CLI、Copilot coding agent、GitHub Copilot app、JetBrains IDE、Xcode、Eclipseのモデルピッカーで選べる。展開は段階的に進む。

課金は従量課金のもとでのプロバイダ定価とされ、具体的な単価はCopilotのモデルと価格のページに委ねられている5。GitHubは、初期テストでArgonが以前のGeminiモデルよりすべてのコーディングベンチマークで多くのタスクを解き、最も伸びたのはCopilot CLIだったと説明している。

組織で使う場合は既定の挙動に注意が要る。BusinessとEnterpriseの管理者はCopilot設定のモデルポリシーでArgonを管理できるが、既定のモデル有効化のもとでは、管理者がグローバルの既定をオフにしているか、このモデルを明示的に無効にしていない限り、新しいモデルは自動で有効になる5。8月に一般提供されたグローバルモデルポリシーの既定をオンにしたまま運用している組織では、従量課金のArgonも利用者のモデルピッカーに並ぶことになる。使わせない場合は、管理者がこのモデルを明示的に無効にする。

見積もりの起点は12月1日

前回の記事では、使える時期も値上げの時期も決まっていないため見積もりに使える数字ではなく、Argonは当面候補表に入らないと書いた。今回で数字は見積もりに使える形になった。ただし導入価格が効くのは10月13日から11月30日までの7週間足らずである。

評価や試作をこの期間に回すことはできるが、本番運用の予算は12月1日からの入力4ドル・出力20ドルで組むことになる。BatchやFlexを使えば12月以降も入力2ドル・出力10ドルで、Standardの導入価格と同じ水準に収まる。explicit cachingを使っている実装は呼び出しの書き換えが要り、temperatureなどのサンプリング設定は無視されるので、モデルIDを差し替えただけでは同じ挙動にならない可能性がある。どこから触れるかは、使っているのがAPIなのか、Geminiアプリなのか、Copilotなのかで、加入プランも課金の仕組みも別々に決まっている。

Sources

  1. Gemini 4 Argon: Built to solve your hardest problems - Google公式ブログ(2026年10月13日)
  2. Gemini Developer API pricing - Google AI for Developers(Gemini 4 Argonの価格表、確認日2026年10月14日)
  3. What’s new in Gemini 4 Argon - Google AI for Developers(仕様と移行ガイド、確認日2026年10月14日)
  4. Google AI plans - Google AI for Developers(AI StudioでのGoogle AIプランの特典、確認日2026年10月14日)
  5. Gemini 4 Argon in GitHub Copilot - GitHub公式チェンジログ(2026年10月13日)
  6. Gemini 4 Argon: our next era of frontier intelligence - Google公式ブログ(2026年9月30日の発表)

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